【修学院離宮】京都の風景と調和する庭園を歩く◎時間を忘れる贅沢なひととき
京都府京都市に位置する「修学院離宮」は、比叡山麓に広がる自然豊かなエリアに佇む、皇室ゆかりの離宮です。
17世紀中頃、後水尾上皇の命によって築かれたこの離宮は、約54万平方メートルの広大な敷地に、上・中・下の三つの御茶屋が配置され、それぞれが美しい庭園と歴史的建造物で彩られています!自然の地形を巧みに取り入れたその庭園は、まさに日本の風景美を象徴する場所と言えるでしょう。
この離宮の魅力の一つは、その見事な借景庭園です。比叡山の自然を借景として取り入れた広大な庭は、季節ごとに異なる風情を見せ、訪れるたびに新たな美しさを発見できます。春の新緑、夏の青々とした木々、秋の紅葉、そして冬の雪景色まで、四季折々の変化が楽しめるため、どの季節に訪れても感動を与えてくれる場所です!また、園内には池や棚田があり、これらが自然の風景と一体となって、独特の静けさと美しさを醸し出しています。
上御茶屋、中御茶屋、下御茶屋の三つの御茶屋は、それぞれ異なる魅力を持ち、歴史と文化が息づく建築群です。「下御茶屋」には、後水尾上皇の居所であった「寿月観」があり、枯山水の庭園が周囲に広がっています。「中御茶屋」は、上皇の皇女である光子内親王のために造られた朱宮御所を前身とする建物で、内部には豪華な襖絵や障壁画が施されています。そして「上御茶屋」は、修学院離宮の象徴ともいえる「浴竜池」を中心に配置されており、隣雲亭からは池とその周辺の美しい風景を一望することができます!
特に「浴竜池」は、谷川の水をせき止めて造られた人工池で、その壮大な景観は訪れる者を圧倒します!池の周囲には松が植えられ、島々が浮かぶ風景は静寂の中に存在感を放っています。池に架かる橋や、隣雲亭からの眺望は、修学院離宮の中でも特に人気のスポットです。自然と人工の要素が巧みに融合したこの庭園は、日本庭園の最高峰と称されることもあります。
また、離宮内には数寄屋造りの建物や茶室も点在しており、その中でも特に「嘯月亭」は、わび茶の世界観を反映した静謐な空間です。江戸時代の名工たちが手掛けた襖絵や装飾は、当時の高度な技術と芸術性を伝える貴重な文化財となっています。訪問者は、歴史的な建築物と庭園を巡りながら、江戸時代の美意識に触れることができます。
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